生殖医療

藤田医科大学産婦人科では、大学病院の特性を生かし、日本生殖医療専門医、臨床遺伝専門医など不妊治療に精通した医師と専門の胚培養士からなる生殖医療チームが診療を行っています。

一般的な不妊検査・治療から、体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)などの生殖補助医療(ART)まで、患者さん一人ひとりの状況に応じた治療をご提案します。

当院の特徴

① 一般的な不妊治療から生殖補助医療まで対応

当院では、以下の治療を行っています。初めて不妊治療を受ける方から、これまで治療経験のある方まで幅広く対応可能です。

  • タイミング療法
  • 排卵誘発
  • 人工授精(AIH)
  • 体外受精(IVF)
  • 顕微授精(ICSI)

② 子宮筋腫・子宮内膜症がある方も一貫した治療が可能

不妊症の原因として、子宮筋腫や子宮内膜症が関与している場合があります。
当院では、将来の妊娠を考慮した治療方針のもと、必要に応じて低侵襲な内視鏡手術を行っています。
手術後も、妊娠のタイミングや体調に配慮しながら、不妊治療まで継続して丁寧にフォローしています。

③ 持病のある方・リスクのある方にも対応

内科疾患などの基礎疾患をお持ちの方や、使用できる薬剤に制限がある方に対しても、
他科と連携しながら、安全性に配慮した不妊治療を行っています。
また、当院産婦人科は総合周産期母子医療センターを併設しており、妊娠中に起こりうるリスクもあらかじめ考慮し、必要に応じて産科や内科と連携しながら、妊娠・出産まで継続してサポートします。

④ 着床前遺伝学的検査(PGT)に対応

当院では、体外受精で得られた受精卵を対象に、以下の着床前遺伝学的検査(PGT)を行っています。

  • 着床前胚異数性検査(PGT-A)
    受精卵の染色体数を調べ、流産のリスクを減らすことを目的とした検査です。
  • 着床前遺伝学的検査(PGT-SR)
    染色体の構造異常(均衡型転座など)をお持ちの方を対象に、受精卵の染色体構造を調べる検査です。
  • 着床前遺伝学的検査(PGT-M)

    重篤な遺伝性疾患が生じる可能性のある遺伝子変異をお持ちの方を対象とした検査です。

これらの検査は、日本産科婦人科学会および院内倫理委員会への申請・承認が必要となります。
当院は認可施設であり、検査を希望される場合は、生殖外来または臨床遺伝科にて十分な説明を行ったうえでご相談いただけます。

⑤ がん患者さんへの妊孕性温存療法

当院は、妊孕性温存療法 実施施設です。がん治療(抗がん剤や放射線治療)により、将来の妊娠に影響が出る可能性がある患者さんに対して、がん治療開始前に妊孕性を温存する治療を行っています。具体的には、患者さんの年齢や病状、治療スケジュールに応じて、卵子凍結、受精卵凍結、精子凍結などの方法を選択します。当院では、主治医や関係診療科と密に連携し、がん治療を優先しながらも無理のないスケジュールで妊孕性温存療法を実施します。初めての方にも分かりやすく説明し、限られた時間の中でも安心して治療を受けていただけるよう配慮しています。

⑥ 漢方専門医と連携した治療

当院には漢方外来があり、漢方専門医と連携した治療を行うことが可能です。冷え症、月経不順、月経痛、体調不良、ストレスなど、西洋医学のみでは改善が難しい症状に対して、体質や症状に合わせた漢方治療を併用し、妊娠しやすい体づくりをサポートします。
※すべての患者さんに漢方治療を行うわけではなく、必要に応じてご提案します。

⑦ 先進医療

当院は先進医療も導入しており、以下の先進医療に対応しております。

  • ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術(PICSI):
    成熟した精子がヒアルロン酸と結合する特性を活かして、成熟した精子を選択してICSIを行う技術
  • 子宮内膜受容能検査(ERA):
    子宮内膜組織が受精卵の着床が可能な受容期にあるか否かを調べる検査
  • 子宮内細菌叢検査(EMMA/ALICE):
    子宮内が妊娠に適した状態かどうかを調べるため、採取された子宮内膜の細菌叢を網羅的に分析する検査
  • 膜構造を用いた生理的精子選択術:
    精子の運動性を用いることで、最も運動性のある機能的な精子をより多く抽出する方法

⑧ 臨床研究

大学病院の特性を生かし、臨床研究によるエビデンスに基づいた治療を行っております。

  • 腟内microbiota解析
    当科ではmicrobiotaとHPV感染にについて多くの知見を得て、学術誌で報告してきました。
    腟内microbiotaとエストラジオール値との関連、および腟内microbiotaへの薬剤の影響を検討することで原因不明着床障害解明の検討をしています。
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